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税理士からのアドバイス

第25回 住民税は1月1日で決まる

Q.今年の2月に父が死亡しましたが、父の平成23年度住民税の納税通知が届きました。どういうことでしょうか?

A.住民税が課税されるかどうかは、1月1日に居住しているか否かで決まります。1月2日以降に死亡した場合でも1年分の住民税が課税され、その納税義務は相続人が引き継ぐことになります。

1. 住民税は1月1日で決まる

住民税の課税は1月1日の現況で決まります。その後に異動があっても影響はありません。たとえば、年の途中で転居した場合でも1月1日に住んでいた市町村に1年分の住民税を払い続けることになります。
 死亡の場合も同様です。1月1日に生存していれば、1年分の住民税を払わなければいけません。2月に死亡したからといって、住民税が12分の2になったりはしません。そして、その納税義務は相続放棄などの手続きをとらない限り相続人が引き継ぐことになります。
 このように地方税のなかには、ある一定の日の現況で納税義務を確定させる税金があり、その日のことを「賦課期日」といいます。 

2. 固定資産税の賦課期日も1月1日

固定資産税は、1月1日現在の土地建物の所有者に対して課税されます。年の途中で売却した場合でも、1月1日の所有者が1年分の固定資産税を払います。たとえ建物を取り壊したとしても、固定資産税が月割りや日割りになることはありません。1月2日に建物を取り壊しても1年分の固定資産税がかかります。逆に、新築の場合には初年度に固定資産税はかかりません。固定資産税を払うのは翌年からということになります。

3. 自動車税の賦課期日は4月1日

 自動車税を納めるのは、4月1日現在の車検証に記載されている所有者です。自動車が転売され所有者が変更になったとしても、4月1日現在の所有者が1年分の自動車税を払います。
 ただ、自動車税には住民税や固定資産税とは違った取り扱いがあります。自動車の新規登録または登録抹消をした場合には自動車税を月数按分します。たとえば、5月に登録抹消したとすれば、その年度の自動車税は4、5月の2ヶ月分だけが課税されるということになります。

4.なぜ賦課期日を決めるのか

遺族のもとに死亡した人の住民税の納税通知が届く。法律で決まっていることとはいえ、遺族感情からはなかなか納得できるものではないでしょう。
 賦課期日を定める理由について、東京都のホームページでは次のように説明しています。「こうした方法が採られる理由は、課税期間の途中で所有者や課税客体の変更があった場合に、その都度、納税義務者や課税標準額などを変更すると課税事務が複雑になり、徴税コストが上昇するためです。」

法人なかま 2011年4月号掲載