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税理士からのアドバイス

第21回 消費税率は4%?

Q.消費税の解説書に、「わが国の消費税率は4%です」と書いてありました。5%の間違いではないでしょうか?

A."消費税法"という法律の29条には「消費税の税率は百分の四とする」と書かれています。消費税率は5%というのが一般的な認識ですが、正確には国税である"消費税"の税率は4%です。これに"地方消

費税"という地方税が1%プラスされ、合計で5%の税率となっているのです。

1.地方消費税が設けられた経緯

わが国に消費税が導入されたのは平成元年のことですが、その導入にあたっては同じような種類の税金の整理が行われました。贅沢品に限定して課税していた物品税が廃止されたのはご記憶の方も多いのではないでしょうか。
消費税導入時の税率は3%であり、この3%はすべてが国税である"消費税"でした。物品税は消費税と同じ国税だったので廃止になっても問題はないのですが、たとえば娯楽施設利用税や料理飲食等消費税などの地方税も消費税導入により廃止・縮小されたのです。

そのままでは当然に地方の税収が減少してしまいますので、消費税導入当初は、消費税(3%)の税収の5分の1を地方に交付することで、地方の減収分を補てんしていました。

しかしその後、地方分権の推進という潮流から、国税として徴収した財源をこのような形で都道府県に交付するのではなく、地方の独自財源にすべきではないかということになり、平成9年に地方消費税が設けられたのです。平成9年は、消費税の税率アップが行われた年でもあり、国税である消費税は4%、地方の独自財源である地方消費税の税率を1%にするということで整理されました。

2.各都道府県の税収は?

地方消費税は事業者が都道府県に納税します。その税収は、会社であれば本店所在地、個人事業者の場合には住所地のある都道府県に入ります。しかし、地方消費税の性格から、消費をした地の都道府県の税収とするのが本筋ですから、「消費額」にもとづいて都道府県の間で税収の"清算"を行うことになっています。

清算の基準となる「消費額」を正確に求めるのは不可能であるため、「商業統計の小売年間販売額」と「サービス業基本統計のサービス業対個人事業収入」という統計数値をもとに都道府県間で税収の清算をしているのです。これらの統計数値は以下のホームペ-ジに掲載されていますので、ぜひ一度ご覧ください。

http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/syougyo/result-2/h19/index-kakuho.html

http://www.stat.go.jp/data/service/2004/index.htm

今後、消費税率をめぐる議論が本格化すると思われますが、地方消費税の税率や各都道府県への配分方法についても検討されることになるでしょう。これらの点も合わせて今後の動向にご注目ください

法人なかま 2010年11月号掲載